審査に時間がかかったら不許可なのか

新人の行政書士さんに来る相談の中で、特に回答に困るのが、「私、自分でビザ申請したのですが、友達より審査に時間がかかっているので、不許可でしょうか?」という相談だと思います。こういう質問には、「分かりません。」と、ズバッと答えるべきです。そもそも、行政書士に依頼せずに、勝手に自分で申請した案件は、行政書士が書類の内容を把握していないので、「許可」「不許可」の見極めができません。「審査に何ヶ月かかるのか」という予想は、もっと無理です。

ただ、こういう相談が来る背景を知っておくのは大事です。

入管は、在留資格や申請の種類(認定・変更・更新など)によって、審査期間がだいたい何ヶ月とか、何週間とか決まっています。時期によって、例えば年末や4月前後など、入管が混む時期は、審査が遅くなります。場所によっても違いがあって、関東では、東京入管(品川)が一番審査に時間がかかり、他の出張所では早く終わります。

入管では、申請を受理した順番で「申請受付番号」が割り当てられて、その順番で審査が進みますが、時々、順番が前後することがあります。詳しいことは分かりませんが、入管は、申請を受け付けた後、「許可相当」、「追加資料の提出が必要」、「慎重な審査が必要」、「不許可相当」の4種類ぐらいにグループ分けをして、それぞれのレーンに乗せているようです。「許可相当」のレーンに乗ると早く審査が終わり、「慎重な審査が必要」のレーンに乗ると、審査に時間がかかります。「許可相当」の場合、最初に書類を見た審査官が「意見」を書き、上司が「決裁」するだけなので早く終わります。「慎重な審査が必要」の場合、最初に書類を見た審査官が「意見」を書き、それを見た上司がもう一度審査して「意見」を書き、さらにエライ上司(おそらく統括審査官)が「決裁」しているので、時間がかかっているようです。(杉田の想像です)

お客様が「友達より時間がかかっている」と言っていたのは、そういう事情があります。おそらく「慎重な審査が必要」のレーンに乗ってしまったのでしょう。ただ、「時間がかかっているから不許可」というわけではありません。慎重に審査した結果、「許可」になることも多いです。

執筆者:杉田 誠

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