孤立している人に情報を届けること

僕は、外国人向けの仕事を始める前は、「外国人は、孤立していて、情報が届いていない」と思い込んでいました。昔、阪神淡路大震災のとき、外国人の被災者には情報が行き届かなかったと聞いています。

行政書士事務所の開業後、「きっと、外国人はビザの情報が欲しくて困っているに違いない」と思い込み、地域の日本語教室の情報を調べて、チラシを配ったこともありますが、反応がありませんでした。

僕のチラシに反応がなかった理由は、後で分かりました。外国人たちは、日本で生活する中でコミュニティを作り、同じ国籍の外国人同士でネットワークを形成し、そのコミュニティ内で情報交換しているので、ビザの情報が行き渡っていたのでした。(もちろん、チラシの内容が魅力的ではなかったことも、反応がなかったことの要因の一つです)

僕は、最初の10年ぐらいは「結婚ビザ」つまり「日本人の配偶者等」の案件が中心でした。そのきっかけは、「孤立していて、情報が届いていないのは、日本人ではないか?」と気づいたからでした。外国人たちは、日本人と結婚する場合、どうやって結婚して、どうやってビザ申請すればいいか、同じコミュニティ内の先輩から、ある程度の情報を得ています。しかし、日本人からすれば、たまたま彼・彼女の国籍が外国人だったというだけで、あまり国籍を意識して付き合っていなかったため、いざ「結婚」という段階になったときに、情報がほとんどなかったのです。15年前は、行政書士事務所も、日本人向けの情報をあまり発信していなかったため、先輩(結婚相手と同じ国籍の人と結婚した日本人)のブログを読むしかありませんでした。

「孤立しているのは日本人だ」と気づいてからは、国籍別、パターン別(日本で結婚する場合、外国で結婚する場合)で、日本人向けに日本語で記事を書き、情報を届けました。僕は、開業後の閑散とした時期を、そうやって乗り越えたのです。

執筆者:行政書士 杉田誠

外国人のビザ・入管業務を始めたい行政書士向けのレンタルオフィス(JR総武線・平井駅7分)